親知らず 虫歯

親知らずの虫歯、基礎知識

親知らずは虫歯になりやすいというのは本当なのでしょうか？親知らずが虫歯になったり、痛み出したりしたら嫌ですよね。虫歯は歯や歯間に付着した歯垢の蓄積が原因で起こりますが、親知らずも同様の過程で虫歯になります。徐々に退化してきた人間の顎では親知らずがしっかり生えるスペースがほとんどないため、親知らずの大半は斜めや真横に生えてきやすくなっています。また、奥歯という歯磨きしにくい場所なのでしっかり歯磨きが行なえません。そのため、ブラッシングが上手く行えず歯垢を十分に落とすことができないのいで、親知らずは虫歯になりやすいのです。

親知らずが虫歯になった場合、抜歯を勧める歯科院は少なくありません。抜かずに治療はできないのか、と思う患者さんもいるとは思いますが、歯科医が虫歯を契機に親知らずの抜歯を勧めるのには次のような理由があるからです。

１．親知らずは歯垢が溜まりやすく再び虫歯にかかるリスクが高いから

２．隣接する歯も一緒に虫歯にしてしまう可能性が高いから

３．歯周病になりやすいから

４．歯並びを悪くさせ、他の歯が虫歯になりやすいから

５．親知らずの生え方によっては治療そのものが出来ないばあいがあるから

６．上下揃って生えてこないと歯肉を噛みやすく炎症が起こるから

しかし、必ず虫歯で痛む親知らずを抜かないとだめなのかといえば、そうでもありません。親知らずの抜歯の必要性については歯科医の間でも意見が分かれています。虫歯の進行具合が比較的軽く真っ直ぐ正常に生えていて歯並びや噛み合せに影響がなければ、抜かずに治療することも可能です。そのため、親知らずの治療に関しては、歯科医師から十分納得のいく説明が受けられる医療機関で受けるようにしましょう。